片頭痛の診断と治療
欧米:10%で女に多い
日本:8%
頭痛の新国際分類:ICD-II
1.一次性頭痛
・片頭痛
・緊張型頭痛
・群発頭痛及びその他の三又神経・自律神経性頭痛
・その他の一次性頭痛
2.二次性頭痛
3.頭部神経痛、中枢性・一次性顔面痛及びその他の頭痛
放置すると致命的な二次性頭痛を示唆する場合
1.患者にとって最初または最悪(first or worst)
2.以前からある頭痛と性状が異なる。
3.急性〜悪急性に発症
4.数日〜数週間にかけて進行性に悪化
5.全身状態で説明できない発熱・悪心・嘔吐
6.神経症状を伴う
7.中年以後に発症
Episodic、日常生活に支障→片頭痛を疑う
・片頭痛を緊張型頭痛と診断する理由
多くの片頭痛が肩や項部の凝りを伴う
片頭痛は、両側性・非拍動性のことも多い
精神的緊張、ストレスは片頭痛の誘因となる
緊張型頭痛として安易に放置しない
・慢性連日性頭痛 chronic daily headache CDH
1ヶ月に15日以上、4時間以上、6ヶ月以上の頭痛
Transformed migraine:頻度増加、程度軽減(緊張型頭痛に近くなる)
・薬物乱用頭痛
エルゴタミン、トリプタン、鎮痛薬etc
原因薬物の確認、中止
・片頭痛の遺伝子研究
単一遺伝子異常による疾患
家族性片麻痺性片頭痛 Familial Hemiplegic Migraine FF
ミトコンドリア遺伝子異常(母性遺伝)
多因子遺伝
ゲノムワイドスキャンによる解析
治)トリプタン(内服、点鼻、注射)
5-HTセロトニン受容体作動薬
個々の患者でpreferenceが異なる
トリプタン乱用頭痛の防止
Allodynia:central sensitizationが生じるとトリプタンは効かない。
従ってトリプタンは早期に投与する。皮膚アロディニア皮膚感覚過敏、
徴候出現前にトリプタン療法を行うとトリプタンの有効性が高い。
予防)カルシウム拮抗剤、βブロッカー、三環系うつ剤
バルプロ酸
十分な効果が得られるまで数か月を要す。